【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
言うべきか、言わないべきか。
未だに思い悩んでいるんだ──。
「──和馬、何か言いたい事があるんじ
ゃないの?」
その日の夜。
夕食を食べていると、不意に母さんがそ
う言い出した。
驚いて母さんを見ると、母さんは少し微
笑む。
「なんとなく。そんなような顔に見えた
から」
さすが、というかなんというか。
俺のことはお見通しって訳か。
ふ、と微かに笑って、母さんを見る。
丁度父さんも居ることだし──言うなら
、今か。
「……言いにくくて黙ってたけど、同じ
クラスに香坂禊って奴が居るんだ」