【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
やがて、玄関のドアが閉まる音が聞こえ
てきて。
私は、しばらくそこに立ち尽くしていた
けど。
「っ、」
駄目だ。
なにが駄目なんてわからないけど、この
ままじゃ駄目。
彼を一人にしたら──。
慌てて追いかけようとしたけど。
──グイッ
後ろから和馬君に手首を掴まれて、そこ
から動けなくなった。
ビックリして後ろを向くと、和馬君が痛
みに耐えてるような表情で、私を見つめ
ていた。
「希美、どこ行くんだよ」
「っ和馬君、私、香坂を追いかけなくち
ゃ……!」