【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
和馬君から発せられた低い声に、身体が
震える。
「……他に、守りたいものがあるの。守
りたい、人がいるの」
「……香坂?」
そう訊いてきた和馬君に、頷く。
どうしても、彼の傍にいてあげたい。居
たいの。
「……わかった。いいよ、気付いてたか
ら。結構前から」
……え?
和馬君の言葉に驚いて和馬君を見上げる
と、和馬君は切なそうに笑っていた。
「希美は自分で気付いてなかったけど、
大分前からもう、希美の心がアイツに傾
いてたのは知ってた。希美が自覚すんの
も時間の問題だと思ってたし」
けど、と和馬君は呟いて。