【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
「けど、そう簡単に希美を諦められねぇ
。だってずっと好きだったんだから。だ
から……もう少し、好きでいさせてな」
そう言って無理して笑ってくれた和馬君
に、私は頷く事しか出来なくて。
和馬君が去っていった後で、とめどなく
涙が溢れた。
「……っ、」
ごめんね。
ごめんね、和馬君──。
今までありがとう、和馬君。
……大好きだったよ。
◆◆◆
「……あれ?」
涙がおさまってから、家へと戻ると、ふ
と、人影に気付いた。
塀にもたれ掛かって、ポケットに両手を
突っ込んでいるのは──。