【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
◇遊び人 ─希美side
「香坂ー、香坂、居ないのかー?」
ここ、琥珀高校に入学して早二ヶ月。木
々は青々と多い繁り、前線は発達して、
雨を降らせる6月―――……。
私、篠田 希美<シノダノゾミ>のクラス、一
年三組では、朝の出欠確認でいつも一定
の所で止まる。
先生が何度もその名前を連呼しているの
を横目に、私は頬杖をつきながら、小さ
なため息をついた。
またか。
そう思うのは毎日の事で、もうそう思う
ことに慣れてきてしまった。
―――香坂 禊<コウサカ ミソギ>。
校内きってのプレイボーイで、目印は、
ギラギラしてる金髪。