【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
ごめんね、と言いたいのに、和馬君が強
く私を抱き締めるから、それができなか
った。
「……もう一回、俺のモノになればいい
のに」
和馬君はそう呟くと、私の唇に、自分の
それを寄せて来て。
でも、唇同士がふれ合う数ミリ手前で、
和馬君の動きが止まった。
そして、和馬君の顔が離れていき、困っ
たように私を見つめて、ちょっと笑った
。
「泣くなよ、バカ」
そう言われた私の目からは、これでもか
ってくらいに涙が溢れていて。止めたく
ても、止められなかった。
「……っごめんなさい…!」
バカだ。
今さら自分の気持ちに、気付くなんて。
「和馬君、ごめんね……っ」