【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
自分の魅せかたを熟知しているからこそ
の上目遣い。
もしここで俺が、本音を彼女にぶちまけ
たら、彼女はどんな反応をするだろう。
きっと彼女は微塵も思ってないんだろう
。
俺に鬱陶しがられていることも。
その上目遣いと猫なで声が、酷く気持ち
悪いと感じていることも。
だけど俺は笑顔で言う。
「いいよ」
―――と。
その日は委員会決めがあった。
勿論委員会なんてめんどくさいものに、
俺が立候補するわけもない。
過ごしやすい。ただそれだけの為に、入
学早々、『人気者』のポジションに居座
った俺。
容易かった。
皆を笑わせるのも、明るく振る舞うのも
容易かった。