【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
私からしてみれば、遅れたくせしてよく
笑ってられるよね、という思いしか残ら
ない。
あんたが遅刻してくる度、点呼が止まっ
て、時間のロスに繋がるのよ。
―――なんて、面と向かっては言えない
けれど。
そんな風に思いをくすぶらせながら、香
坂を見ていたら。
―――不意に、目があった。
気のせいかもしれないし、確信があるわ
けでもないのだけど。
確かに彼は私を見て、笑った。
とてつもない妖艶な微笑みで。