【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
そんなお母さんにほんのすこし驚きなが
ら、委員長のお母さんがすごく羨ましか
った。
委員長の事、きっと大好きなんだろうな
……。
だからこんなに、優しい顔で笑えるんだ
。
もし……俺がこういう女〔ひと〕の子供
だったら。
―――そこまで考えてから、俺は薄く笑
ってそんな考えを打ち消した。
何を今さら……。
もう望んだって無理な事を願うのは虚し
いだけだって、とうの昔に思い知った。
どれだけ泣き叫んでも。
どれだけ願ってみようとも。
泣いたって世界も事実も変わらないし。
願ったってこの世に神様なんて居ねぇ。
……無駄な、だけなんだよ。