【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~




そんなお母さんにほんのすこし驚きなが
ら、委員長のお母さんがすごく羨ましか
った。



委員長の事、きっと大好きなんだろうな
……。



だからこんなに、優しい顔で笑えるんだ




もし……俺がこういう女〔ひと〕の子供
だったら。



―――そこまで考えてから、俺は薄く笑
ってそんな考えを打ち消した。



何を今さら……。

もう望んだって無理な事を願うのは虚し
いだけだって、とうの昔に思い知った。



どれだけ泣き叫んでも。

どれだけ願ってみようとも。



泣いたって世界も事実も変わらないし。

願ったってこの世に神様なんて居ねぇ。



……無駄な、だけなんだよ。






< 76 / 426 >

この作品をシェア

pagetop