【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
ゲホゲホと咳き込む萌の背中を叩いてあ
げながら、横から顔を覗きこむ。
萌は涙目になりながら苦し気に悶えて居
たけど、やがて落ち着くと、フーッと息
を吐いて、私を見つめた。
「はー……。あんたからそんな言葉が出
てくるとは……ビックリしちゃったよ」
「そんな言葉……って―――」
あれ、私、なんかとんちんかんな事、言
ったっけ?
首を傾げていると、萌は苦笑いを浮かべ
た。
「やっぱりいやらしい意味で言ったんじ
ゃ無いんだよね。当たり前だよね!キス
マークなんて希美が言うから、ビックリ
しちゃった!」
あはは、と笑いながらそう言う萌。
萌だって自分からキスマークって言った
くせに、私が言うのは変なの?
まあ、いいか、と思いながら、もうすっ
かり落ち着いている萌を見つめた。