さよなら初恋の人。
「あの、やめてくれませんか?」

あたしは、その男の顔を見ずに その男の腕をつかんだ。
そして、そのまま話を続けた。

「高校生に向かって、こんなことして恥ずかしくないんですか?
大人なら、こんなことしちゃいけない。って、わかりますよね?
それとも、わからないんですか?
小学校で、習いませんでしたか?」

い、言えた。

「ちょっと待って。俺じゃない。」

俺じゃない?って、そういうこと言う人ほど怪しいんです。
でも、この声 聞いたことあるような・・・?

「俺じゃないなら、誰なんですか?」

「こいつだ。」
そう言って、あたしが腕をつかんだ男は、
自分の隣にいた男を突き出した。
「お、俺じゃない・・・・俺は、ただ後ろに立ってただけだ。」

「ふーん、これを見ても言えるの?あんた。」
あたしに腕を掴まれていない方の手で、
隣の男にケータイの画面を見せた。

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