この涙に問いかける(TABOO+マラソン)

綺麗で優しげな顔立ちに優雅な雰囲気。女の子を魅了するような華が彼にはある。

そんな彼と、一昨日の昼、私はエレベーターの中で二人きりになった。

『今度の土曜日、もし巻下に勝てたら……俺と食事してくれないか?』

彼氏への裏切りであると分かっているのに、いつもは見せない緊張した声色に、私は首を縦に振ってしまった。

「広瀬君! 頑張って!」

ありったけの声で応援の言葉を叫べば、広瀬君の瞳が私を見た。

彼は微かに笑みを浮かべたが、すぐに視線を前に戻した。

更に顔を険しくさせ、スピードを上げていく。

「頑張って」

再び応援の言葉を口にした瞬間、私の目から涙が流れ落ちた。
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