始まりも、終わりも……
個室の居酒屋だった。
向かい合わせたまま、そのままテーブルを越えて、伸次郎は私の頭を自分の胸に引き寄せる。
そして、
「最後の彼氏になってやるよ」
そのまま今度は首に手を回し、唇が触れ合った。
幼馴染の関係を断ち切るキス。
まだ別れてない彼氏を裏切る禁断のキス。
そして……そうだ。
今思えば私の最初のキスも幼い君だった。
最初から最後まで、このまま君で満ちていきたい。
【END】