明日、あなたが目覚めたら
.



「……で、なんでついてきてるんですか真波先輩」



にこにこの素敵な笑顔で私のとなりを歩くその男をじとーっと睨む。



「え、俺の家こっちだしなあ」


「……チッ」


「うわあ、柄悪い」



まあ、たしかに! そうですけど‼

真波先輩の家は、病院の近くらしいですけど‼



「となり歩かないでくださいよ。
ていうか、半径5メートル近寄らないでください」


「んー、いやかなあ」


「……殴りたい」



真波先輩は私をからかってなにがそんなに楽しいんだろう。

去年委員会が同じで、その時から絡まれるようになったけど。


もうそろそろ私で遊ぶのに飽きてきてもいいんだけどな。



はあ……とため息を吐いて、先輩を見ずに言う。



「自転車持ってるんだから、ひとりでちゃっちゃと帰っていいんですよ?
ていうか、帰ってください」


「えっ?」


「聞こえないふりとかやめてくれません? むかつくくらいわざとらしいですよ」


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