明日、あなたが目覚めたら



「はあ……」



私の頭のすぐ上から落ちてくる真波先輩のため息。


もう知らない。

真波先輩に話した私がバカだったんだ。


真波先輩なら私になにを言うことなく、ただ話を聞いてくれると思っていたのに。


もう知らない、もう知らないんだから。



「はあ……じゃあいいよ。
でも、ちゃんと聞いて」



呆れたように言われる。

耳も塞いでしまおうとしたけれど、それは真波先輩の手によって止められてしまった。



「悩んでいることを理由にして前に進もうとしないちぃちゃんはズルい」



悩んでいることを理由に?

前に進もうとしない?


……なんのことか、わからない。



「本当はもう、自分のなかでは決まってるんだろ?

……でも、動くのが怖いんだ。
自分で判断して進むのが怖いんだ」



決まってる……?

そんなはずはない。


私はどうしていいかわからなくて、だから、こんなにもつらくて。


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