明日、あなたが目覚めたら
智の部活を見に行くこともあったし、試合の応援にも何度か行った。
夏休み中に行われた引退試合は、私ももちろん応援しに行って。
準決勝で負けてしまったけれど、最後の最後まで一生懸命に汗を流した智は、キラキラしていて、すごくすごくかっこよかった。
1年記念日には、ふたりで水族館にも行った。
その時に智に買ってもらったイルカのキーホルダーは、私の宝物。
智との思い出は、数え出すとキリがない。
だけど、そのひとつひとつがかけがえのない大切なもの。
これだけずっと一緒にいても飽きることはないし、むしろ、日に日に智への “すき” が積もっていく。
出会ったあの頃より、私はもっともっと、智のことがだいすきだ。
そしてそれが智も同じだったら嬉しいなあ、なんて。
「……千沙、顔にやけてる」
「……えっ、うそ⁉」
じとーっとうらめしそうな目で見てくる友梨に、慌てて口もとを隠す。
そ、そんな表情に出ちゃってた……?