これってやっぱり、あれですね?
「小野原さんは若社長の事お嫌いですか?」
「正直嫌いです。好きになる要素が見当たらないです。」
「小野原さんは正直なんですね。私は小野原さんの味方でもあるので、何でも相談してください」
そんな話をしていたら、直ぐにアパートに着いた。カードキーを通し最上階へ行く。
「只今戻りました」
そう告げ、荒木さんは荷物を私の部屋に運んでくれた。
「荒木さん、ありがとうございます」
「いえ、小野原さんに何かあったら彼氏の良太さんに申し訳ないですから………それでは失礼いたします」
荒木さんはエレベーターに乗って帰って行った
「……へぇ?……彼氏居たのか」
「若社長…」
「物好きな男も居たもんだな」
「……そうですね。私は荷物の整理をしますので失礼します。」
若社長の顔を見ずに軽くお辞儀をしてから部屋に入った。