これってやっぱり、あれですね?
「…あたし今日は帰るね?」
私は荷物を握り締めてアパートを飛び出した
真っ直ぐマンションに帰れば、まだ金澤さんは寝てるはず。顔を合わさずに部屋に戻れる
そう思いマンションに帰った
けど
そう思い通りにはいかなかった
「……ぉはよ」
「…………もう起きたんですか?」
「小野原、目赤くね?泣いた?」
少しずつ距離を詰める金澤さん。思わず後退りしててまう
「こら、逃げんな…泣きたいなら泣けば良いじゃんか。」
「泣いてませんし、泣くときは一人で泣きます」
「一人で泣くなよ。俺が小野原の涙、拭いてやるから」
「嫌です。金澤さん…絶対馬鹿にするもん」
「…もんって………とにかく来い」
グンッと腕を引かれ、ぎゅっと抱き締められた