夢旅
俺たちが、

駅のところで話をしていると

一人の高校生が

話しかけてきた。


高校生の服には、

『レロア中央高校』

の文字が記されていた。


『レロア中央高校』は、

先進都市『レロア』で

一番レベルの高い高校だ。



「その腕………
その手首の紋章見せてもらえますか?」


「ん?
いいけど……」


俺は、

その少年に手首を見せた。


「驚いたな……
本物の『ルウ家紋章』は初めて見たな。」


「ルウ家紋章……?」


「知らないんですか……?
ルウ家、最古から続く『オルア』王家の一族に
伝わる紋章のことですよ。」


「本家のものには、『十字架に王冠』
本家の血を引く一族には
『十字架に翼』や『十字架に鎖』があるんです。
あなたは本家の血をひくものなんですか……」


「俺が………
オルア王家の血を………?」


「そのようですが……」


「ダメだ………
思い出せない……。」


「今日は貴重なものを
見せていただきありがとうございました。
失礼します。」


そう言って少年は

立ち去って行った。


俺がオルア王家の血を………?


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