夢旅
ユイの顔は真っ赤になっていた。

「だって俺は正義のヒーローだもん!!」


なぜか今日は、

恥ずかしいことばかりが、

口から出てくる。



「あ!それと…」



そう言うとユイは目をつむって、

自分の前髪を触った。




「!!」
「!!」



俺とカルは、

驚いて目を見開いた。



ユイの髪の色が

瞬く間に茶色に変わっていったからである。



茶色と言っても俺のような明るい茶色ではなく、

少し黒に近い濃い茶色である。



「外出するときはこうしてるんです」



茶髪のユイを見たときに

また俺の心は落ち着かなくなった…



苦しいほどにドキドキしている…


心が締め付けられるように……


苦しい……


何故か辛い……


なんで……


なんで、辛い……?


もう意味わかんねえ!!



< 19 / 215 >

この作品をシェア

pagetop