夢旅
俺が家から出てくるのを見るなり、

カルは走りだした。


「待てよ~!!」


俺はカルを追いかけて、

やっとの思いで、

カルの横に並んだ。




「準備して外に出てろって言っただろ!!
早くしないと受け付け終わっちまうぞ!!」



受け付け場所は、

この街の中心にあるお城。


そこまでの道はさほど遠くない。


俺とカルは足の速さには自信があったので、

その自慢の走りで人混みを走っていった。




「ノイ!!こっち通った方が早い」



その声を聞き、

俺はカルを追いかけていった。


カルが行く道は細けて複雑な裏通りだった。




「うわっ!」



俺は何かにつまづいて

派手に転んでしまった。



カルは俺が転んだことにも気付かずに

走っていってしまった……。




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