続★キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~
あたしはふいに陣の言葉を思い出す。




教室で陣にキスをされた時。

あの時、教室にも関わらず陣は何度も何度もあたしにキスをして……




『お前にキスすると落ち着く』





あの時、そう言った陣に、陣でも不安な時があるの?と聞いたあたしに、あるわけねぇだろ、といつも通り強気に答えていた陣。



だけど、本当は不安やプレッシャーを感じていたの?


だからあんな風に、教室にも関わらず何度もキスを求めてきたのかな。


本当は、あたしに助けを求めていたの?





なのに、最近のあたしは陣から距離を取って陣を避けていた。


陣はあたしまで離れて行って、どんな気持ちだっただろう……。


まさか、それもレナちゃんの思惑だったの?








「今頃、伊勢谷陣は一人のはずよ」


「!」




レナちゃんの言葉に、あたしはハッと我に返る。





「いつも周りにいるあの賢そうな佐和先輩?やスキンヘッドの雑魚も今日は一緒にいないはずよ。だってあたしがそういう風に仕向けたから」


「佐和先輩やタツが……?二人に何かしたの?」


「別に?ただちょっとした問題を起こしてきたから、今頃二人はその対処に追われてるんじゃない?」


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