続★キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~
「てめぇに頼みなんて、ほんとは死んでもしたくねぇけどな」


「な、なんだとこの野郎!」





カッとなったゴリさんは思わず上半身だけで振り返り、陣の背中を睨らむ。


でも陣は前を見たまま、敵には聞こえない大きさの声で淡々と話す。






「いいかゴリラ。お前は未唯を担いで走って逃げろ」



「……は?」






……え?





陣の言葉にゴリさんとあたしは一瞬固まる。


え?

どういうこと?


陣はなにを言ってるの?








「この勝負、悪いけど勝てねぇ」








状況が理解できないあたしとは裏腹に
陣は冷静に喋り続ける。


ゴリさんは怒って、体ごと振り返るとガシっと陣の右腕を掴んだ。





「おめ……なに弱気になってんだ!?」


「弱気でもなんでもねぇ。冷静に状況判断してるだけだ」


「な……おめぇ……」



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