続★キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~
だけどゴリさんは何かに気付き、つかんだ陣の右腕を見る。






「まさか……おめぇ右腕がもう動かせねぇのか?」






ゴリさんはそれを確かめるように陣の右腕を強く引く。


陣はその腕を振り払うことも出来ないまま
静かに答える。






「やめろ。相手にバレるから離せ」


「!」






陣は初めてチラリと後ろを見て
低い声でそう言った。






「え?あ……お、おう、わりぃ……」






陣の睨みに、ゴリさんはたじろぎながら陣の腕を離す。



陣はそのまま視線をあたしに落とすと、すぐにまた前を向く。





あたしは………

いまだに状況がわからず、陣の背中を見つめるしかできない。








「悪いな、未唯。これしかお前を守る方法が今はねぇんだ」


「…………」






そ……んな……

あたしは震える手で、なんとか陣の制服の背中をぎゅっと握る。






「陣、やだよ……あたしは大丈夫だから」





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