続★キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~
あたしが泣き止む頃には
現場の状況もだいぶ落ち着いていた。
連行されていくヤンキー達の人数もずいぶん少なくなる。
「あ~、じゃあ俺も…そろそろ行くかな!チャチャッと事情聴取済ませて帰るかぁー」
ゴリさんはあたしの近くでそう言う。
「あ!!ゴリさん!」
あたしは慌ててゴリさんを呼び止める。
「ゴリさん。あの…本当に本当~にありがとうございました。ゴリさんのおかげてあたしたちみんな助かりました!」
ゴリさんは満足げにニカッと笑う。
「へへ、当たり前よ~俺ぁ女神の未唯ちゃんの為ならこれからも何処へでも走ってくし戦うぜ?」
「ゴリさん……」
「伊勢谷陣はこれからも敵だけどな!がはは」
ゴリさんは大きくて分厚い手であたしの頭をぐしゃぐしゃっと撫でる。
「アイツにいじめられたらすぐに俺に言えよ?」
「ぷ、わかりました」
「じゃあ……元気でな」
ゴリさんは最後に優しい目であたしを見つめると、警察の元へ歩いて行った。
「じゃあ、私たちも行きましょうか」
見送るあたしの肩をお母さんが優しく包む。
「早く聴取を済ませて美味しい夕飯食べましょう」
「うん!」
こうして、あたしの長い長い一日が終わった。