心さん、そろそろ俺にしませんか?
「な~んでこんなに違うんだろうなぁ」
澤本が友達の元へ言った後、写真を見ながらイチが呟いた。
「写真の色合いが悪かったのか?」
「バ~カ、ちげぇし」
なぜお前にバカと言われねぇといけないんだ。
「じゃあ、何」
「ん~?お前の顔と俺の顔」
意味不明だ。違って当然だろ。俺がお前と同じ顔だったら、それはそれで問題だ。
「それはそうと。来週は文化祭だなっ」
「あ?そうだったな」
あれ?俺達のクラスって何するんだ?
「その顔は忘れているな。俺達のクラスが喫茶店をすることを」
そうだ、すっかり忘れてた。試合のことと正座のこと、それに心さんのことしか頭に入ってなかったのだ。
「それに、お前は接客だ」
「は?接客?」
おいおい、嘘だろーが。
「誰が決めた」
「係りの奴等と帰宅部。文化祭の準備をほとんどしてくれてるし、文句は言えねぇだろ」
俺のテンションはがた落ちした。