心さん、そろそろ俺にしませんか?
その後、何事かとキャプテンが俺達のところへ来た。
「そいつらに聞けよ」
だけど、佐原先輩はチクるよりも、俺達に理由を吐けという目でキャプテンを見た。
「……喋っていました」
「え?」
「おい、声小さい」
キャプテンの声に上乗せて、佐原先輩が言葉を発してくる。
「し、集中しないで話していましたっ」
─────☆
「……ってー」
「練習しないで正座は……って、ヤバいな。前回のお前の気持ち、今ならわかる~」
部活終了後、イチとフラフラしながら学校を出た。理由は、長時間の正座だ。キャプテンに怒られ、監督にも呆れられ、結果正座。
剣道を目の前にして、正座をして見ているだけはとてつもなく辛いこと。前回学んだはずなのに……また同じことを繰り返してしまった。
「それによ~?クリスマスも最悪だし」
なんと、俺達はクリスマスの日に部活後の片づけをすることになってしまったのだ。