心さん、そろそろ俺にしませんか?



「ジングルベ~ル、ジングルベ~ルルル~」


学校に着き、部室で着替えながら哀愁感を丸出しで歌う隣にいるイチ。


「…………今から部活だぞ」


「も~やる気ない~」


「また先輩に怒られるぞ」


「それだけは勘弁!」


飛び上がって首を振るイチ。よほど佐原先輩が怖いのだろう。まぁ、俺もだけど。


「おばさんの手料理のために頑張る!」


その言葉、母ちゃんに聞かせてやりたいよ。


「練習始めるぞ~!」


キャプテンの掛け声を合図を聞いて、サッと集まる部員。この俊敏さはすごく尊敬する。


「ストレッチして素振り、それから体を慣らしてミニゲームをする!」


ささやかなクリスマスプレゼントだ!と胸を張るキャプテンだけど、普通の練習メニューと変わらないっす。


「それと!今日は特別に……チア部が応援に来てくれるそうだ!」


え。


チア部が……応援?



< 135 / 387 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop