心さん、そろそろ俺にしませんか?
「ジングルベ~ル、ジングルベ~ルルル~」
学校に着き、部室で着替えながら哀愁感を丸出しで歌う隣にいるイチ。
「…………今から部活だぞ」
「も~やる気ない~」
「また先輩に怒られるぞ」
「それだけは勘弁!」
飛び上がって首を振るイチ。よほど佐原先輩が怖いのだろう。まぁ、俺もだけど。
「おばさんの手料理のために頑張る!」
その言葉、母ちゃんに聞かせてやりたいよ。
「練習始めるぞ~!」
キャプテンの掛け声を合図を聞いて、サッと集まる部員。この俊敏さはすごく尊敬する。
「ストレッチして素振り、それから体を慣らしてミニゲームをする!」
ささやかなクリスマスプレゼントだ!と胸を張るキャプテンだけど、普通の練習メニューと変わらないっす。
「それと!今日は特別に……チア部が応援に来てくれるそうだ!」
え。
チア部が……応援?