心さん、そろそろ俺にしませんか?



「メリークリスマス!」


パンパン!とクラッカーの弾ける音と共にクリスマスパーティーが開始した。


「いや~男だらけってのは寂しいね~!」


炭酸のジュースを飲んで、あ~!と語尾に付けたイチ。


「来年は彼女と過ごしてぇな~」


「待て!バレンタインもくるぞ!」


「まだ新年明けてねぇよ」


口々に言い合いながら、母ちゃんが作った料理を口にしていくイチ、陸、良平、仁。


「今更なんだけどさ」


「あ?どうした、良平」


「俺、彼女出来たんだわ」


それからは質問責め。いつ出来たんだの今日は一緒に過ごさなくていいのか!など、良平の話題で持ちきりになった。


「優生の母ちゃんの料理、うめぇな!」


「本当!ずっと食いて~」


「だろ?それに、優生も料理上手いんだぜ?弁当も作ったりしてんの!」


「嘘!前見たのってお前の手作りかよ~!今度俺にも作って!」


「……絶対、嫌」


友達と騒ぐのは楽しい。何もかも忘れて自分らしくいられるから。



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