心さん、そろそろ俺にしませんか?
心さんは告白して振られたのに、西川先輩と仲良くじゃれている。
絶対に吹っ切れているわけがない。
絶対に……男と女の友情が芽生えているなんて思えない。
「どう?妬けた?」
「……西川先輩がクソ羨ましい」
だって、心さんに中学の時から思われてんだぞ?振ったのに仲良くしよう!って笑ってんだよ?
心さんのこと、ちょっとも好きになってねぇのかよ。……まぁ、好きになられても困るけど。
「心さんのこと、諦める?」
イチが尋ねる。
「バカじゃねぇの?余計、俺に振り向かせたいに決まってんじゃん」
心さんが西川先輩のことを好きなのは、初めて見たときから知っていた。
今更、心さんの恋を応援しようとは思わない。