心さん、そろそろ俺にしませんか?
「待てよ、澤本は可能性あんのかよ!」
「だってイチ、アイツ可愛いじゃん?だから」
「許さね~ぞ!お前は矢代にしろ!」
「嫌だよ、あんな婆ちゃん先生!」
なんて、ギャーギャー言ってるうちに、昼休みは終わった。まぁ結局、陸達全員が応援してやるからな~とか言ってたけど。
「は~焦った焦った!」
陸達と言い争いを終えたイチは、水をくれ!と俺に手を出してきた。もちろん、与えるものは何もないが。
「陸の奴、澤本狙ったら許さん」
「んなの分かんねーじゃん」
「じゃあお前、陸が心さんのこと好きになってみ?いい気はしねぇだろ?」
そう言われると……アイツと友達やめるな。
「それと一緒!な?」
イチの言うことは普段はアホらしいけど、いざって時には考えてることを突いてくるから、気が抜けない。
「ん~戦ったら眠たくなったな~」
「今から噂の矢代の授業だぞ」
「え~目の保養にもならないじゃん」
「そこかよ」
でも、イチの言うように俺も睡魔が襲ってきて、結局矢代の授業は睡眠タイムになってしまったのだった。