心さん、そろそろ俺にしませんか?
「お前、何があったの?」
部室を出た時に、イチが目を見て聞いてきた。『何か』じゃなくて『何が』か、聞いてやる感あるな。
「ちょっとな」
「心さん関連じゃねぇよな?なぁ、俺には話せねぇ?」
話せないってわけじゃないけど。
「よし!ちょっと待ってろ」
そう言ったイチがとった行動。それは、
「心さ~ん!ちょっといいっすか~?」
数十メートル先にいた心さんを呼ぶ、という行動だった。心さんは振り向いて俺達を見た後、こちらへ駆け寄ってくる。
「どうしたー?」
「コイツが悩んでるんすけど、相談のってもらえないっすか?」
おい、イチ。何言ってんだよ。んなののるわけ……
「おう、いいぞ!」
のった?!え?マジすか?俺は唖然として心さんを見る。
「あっ、でも西川もいいか?帰り一緒なんだわ!」
やっぱり付属もか。
「心さん、やっぱり……」
「西川ー!原田も一緒に帰るぞ!えっと、森原はどうすっか?」
「じゃあ、同行していただきます!」
そんなこんなで、心さん、西川先輩、イチと帰ることになったのだった。