心さん、そろそろ俺にしませんか?
振り向かせるのは難しいです。
異色の4人で帰ることになり、どんな雰囲気になるのかと思いきや、
「そうなのかー!へぇっ」
「ビックりっすよね、あの先生には!」
「そうそう!それに俺達の科学の先生となー……」
俺以外の3人で盛り上がっていた。おい、イチ。お前本当の目的忘れてんだろーが。
「お!1人にして悪いな、優生!」
「……別に」
「あの、優生が相談があるみたいなんっす。ほら、言えよ。俺もまだ知らねーんだから、弁解は出来ねぇぞ」
俺は3人の顔を再度見て、
「キャプテンしないかって、言われたんすよ」
「「「マジ!?」」」
みんな反応が一緒だ。心の中でふっと笑いをこぼした俺。
「おめでとう!優生!」
「でも、まだするって決めたわけじゃ」
「だよな、やっぱり最初は悩むよな?」
うんうん頷きながらそう言った西川先輩。そうだ、この人サッカー部のキャプテンじゃん。
「俺も悩んだ。まとめんの苦手だし、それに俺でいいのかって。だって、キャプテンだよ?みんながついてくるかなぁって不安じゃん?」
その通りです、西川先輩。