心さん、そろそろ俺にしませんか?
『何笑ってんだよ、原田ー』
「焦ってる心さんがおかしくて、つい」
『んの、可愛くねー奴!』
まあ、可愛いって言われるのも嬉しくないっすけどね。
『と、とりあえず、あたしは連絡先教えたかんな!』
「はい。嬉しいっす」
『お、お前さ、たまにおかしくなるよな?大丈夫か?』
俺をおかしくしている張本人が言う。これ、心さんのせいなんですよ。
「何ででしょうね」
『あ、あたしの知ったこっちゃない!』
そこは興味持って欲しかったなーなんて。そう思って、ふと視線を部屋のドア元へ向けると……俺をじっと見る姉貴の姿があった。
──お 邪 魔 し た ?
口パクで聞いてくる姉貴。かなりな、という目で姉貴を睨んだ俺。
『原田?』
「あ、あの連絡先教えてくれて、ありがとうございました!登録します」
『おう!あ、原田の送ってくれよな!』
「もちろんです」
そして心さんとの楽しい時間を終えた俺。視線はもちろん姉貴へ向けられた。