心さん、そろそろ俺にしませんか?
「んー悪い!」
え?
「原田と約束してたんだ。1枚撮ったら、みんなで撮ろう!じゃ、ヒロ子頼んだよー」
ヒロ子さんの掛け声で写真は撮られた。小さくピースはしたけど、俺はどんな顔をしていただろう。
嬉しくて、ニヤけていなかっただろうか。
そのあと、西川先輩や剣道部、近くにいた生徒を巻き込んで集合写真。変顔とかキメポーズを何枚も撮っていたら、先生が来て全員掃除時間の延長命令が下された。
「あーやっと帰れるな」
HRはないとのことで、各自帰る支度をする。そこへイチが駆けてきた。うわ、すっげー満面の笑みなんすけど。
「掃除終わったか!?終わったよな!?帰るぞ!今日このままお前ん家行くから、俺の話をたぁーっぷり聞いてくれよ~!」
惚気だ。パスと言ってもしつこいイチ。仕方なくオッケーを出すと
「森原の話気になるなー。あたし達も途中まで混ぜてよ!」
という心さんのお声もあり、イチ、心さん、西川先輩、俺のメンバーで俺の家路へ向かうことに。でも、なんで西川先輩までいんだよ。
「他の奴らさっさと帰ってるし、俺もたまにはいいじゃん?」