心さん、そろそろ俺にしませんか?
「それにしても、優生がサハ達と知り合いだったなんてね~」
「俺もビビったし。佐原先輩は剣道部なんだし、言っててほしいよ」
「そうだよね~。そりゃ、サハとは知り合いにはなるか!ん?じゃあ、心と西川とはどうやって知り合ったの?」
「そこはー……まぁ、いろいろあって」
そう言いながら、コップの麦茶を飲み始める。だってさ、改めて言うのもなんか照れくさいじゃん。
「ふーん?それで優生は心のことが好きなんだ?」
「っ!?ゴホッゴホッ!」
姉貴の言葉を聞いて思わずむせ込んだ。
「気づいていないとでも?優生が女子の隣を歩いてるなんて見たことなかったし、優生のデレ具合を見たら分かる!」
俺、そんなにデレデレしてた!?
「あれ?でもさ、心って……」
「あーうん。好きな人いるよ」
「その相手って西川だよね?そっか。一途なところは変わらないんだね。ほら、恋愛相談受けたことあったし」
そうなんだ。姉貴が知ってる頃から、心さんは西川先輩のことを追っ掛けていたんだ。このことを改めて聞くと、ショックを受けてる俺がいる。