心さん、そろそろ俺にしませんか?
「……ぶはっ!カッコイイこと言ってるけどさ、口にケチャップ付いてるよ」
ゲラゲラ笑う姉貴に指摘され、慌てて右手で口回りを拭う。ったく、そんなに笑うことねーだろ。
「……さ、さっきの続きだけど、マジで無理矢理心さんと西川先輩をくっつけようとすんなよ」
「はいはい。優生の一途な想いが十分伝わったし、そこまで意地悪しないよ。それにしても、溺愛っぷり半端ないね?エスカレートして嫌われないようにね~」
「うっせ。分かってるよ。姉貴こそ、佐原先輩をちゃんと捕まえとかねーと逃げられっぞ」
「あたしは大丈夫だよ~」
「あー佐原先輩を見て騒ぐ女子いるし、体育祭もあったからきっと株上がったんだろーな」
「誰!どこの子!どんな子!?」
へっ、どうだ。さっきの仕返しだ。予想通り食いついてきた姉貴。俺は鼻歌を歌いながら、食べ終わった皿を片す。
「どうしよ。だからサハ前より洒落てたのかな?何気優しくなってたし、可愛い子でも近くにいるのかな~……あ~!気になるっ」
さっきとは打って変わって、頭を抱えて悩む姉貴。……やべ 、ちょっとやり過ぎたかな?