心さん、そろそろ俺にしませんか?



でも、今せっかく心さんと2人きりだったのに。先輩タイミング悪いっす。


「おー!マコじゃん」


「ねぇ西川達の見た?」


「今バッチリ見てた!ヤベーよな、アイツら」


心さんと先輩……あ、マコさんが話し出す。その間、俺はさっきの言葉を思い出していた。西川先輩達が登場する前のあの言葉。


女子達の悲鳴と一体化して、聞き取りにくかったけど、あれは気のせいじゃないはず。



─────‘’それに、もう少しココにいたいし‘’




あれは、俺といたかったって解釈していいんだろうか?でも、それ以外理由がないと思うんだけど。


どういう意味なんだろう?


心さんにとって、俺の存在が変わってきてる?俺はただの後輩じゃなくなってきてる?単純な俺は、マイナスになんて考えることができない。


何かが変わってるのか?心さんの中の何かが……





「いやー、良かったね!原田くん」


心さんが帰った後、マコさんが嬉しそうに話しかけてきた。


「マコさんの帰ってくるタイミングが悪かったせいで、心さんと話せる時間が少ししかなかったんすけど」


「えーあたしのせいにしないでよ。あたしが帰って来なくても、どうせカチンコチンに固まって、心と上手く話せなかったくせにー」


う……ご最もです。



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