心さん、そろそろ俺にしませんか?



「じゃあ、原田くんは一旦休憩していいよ!お腹空いたでしょ?」


「あ、心さんが焼きそば持ってきてくれて」


「うふふ、そうなの?」


マコさんはニヤリと笑う。


「……そこの階段で食ってきます」


俺はそそくさと不敵な笑み浮かべるこマコさんから離れ、階段へ向かった。


「ったく、あの先輩め」


なんて独り言を言いながら、焼きそばを頬張る。すると、階段に置いたケータイのバイブ音が鳴り、メール受信のテロップが表示された。俺は一旦焼きそばを置いて、ケータイを開いた。


「えっ!?」


─────【さっきはありがとう。照明係頑張れよ】


送り主は心さんだった。


マジかよ。心さんからメールが来た。それだけで嬉しいのに、何この嬉しい言葉。


「もう……マジで何なんだよ」


こんなことされると、好きになる。余計に心さんのことを考えてしまう。


心さんのことしか、考えらんなくなる。



< 359 / 387 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop