心さん、そろそろ俺にしませんか?
「てなわけで、年始の合宿が決定しました。はい、3泊4日と長ーい時間満喫できます。また詳しいことは後日連絡します。何か不明な点があれば聞いてください」
部活の休憩時間、部員を集めて合宿について説明した。みんなで決めた冬合宿だけど、部員の反応は……げんなりとした様子。
それに、テストが終わったばっかりで、なんだかボーッとしているようにも見える。
「はい、キャプテン!彼女と連絡を取り合うことは」
「1日の練習が始まる前、そして終わってからにすること。練習の合間は、いつもと同じようにケータイは見ないこと」
「はい、キャプテン!合宿所に女の子はいるんですか!?大いに気になります!」
普段おちゃらけている1年の奴が真面目な顔をして聞く。
「そのような情報は得ていないので、自分で確認してください。もちろん、練習時間以外で」
オーバーリアクションでショックを受けているそいつ。いや、何しに合宿行くと思ってんだよ。恋よりも……
「優生~またお堅いこと考えてんじゃな~い?」
すると、俺の横腹を突いてくるイチ。う……コイツめ。