心さん、そろそろ俺にしませんか?
周りと動きが揃うように、一生懸命に踊る心さん。チアのことはよく分からないけど、みんなの動きが揃っていて綺麗に見える。
ポニーテールにしている彼女の髪が激しく揺れる。それでも、彼女は汗まみれになりながら笑顔を絶やさずにいた。
「なんであんなにキラキラしてんだろ……」
それはきっと、夕日のせいじゃない。
「お前、心さん中毒だな」
「毒扱いすんな」
「お前の口からキラキラの言葉だぞ?乙女か!って」
「うっせ」
出来ればずっと、このまま心さんを見ていたい。そんなことを考えていると、サッカー部が視野に映った。……あ、西川先輩だ。
サッカー部のキャプテンである西川先輩が主体となり、ミーティングをしているようだ。
両腕を組んでいるその姿、なかなかさまになってるな。さすが、キャプテンだ。