心さん、そろそろ俺にしませんか?
そして、『部活おあずけデイ』は大成功!した(先輩達が言っていた)。たしかにリフレッシュ出来た気がする。
その次の日からは、別人のように部活に没頭し始めた俺達。大会を控えているわけだし、気を抜くわけにはいかない。
鬼のような顧問、俺達を奮い立たせてくれる先輩達と残暑を過ごした。そして、たまっている課題を気にし始めた頃、
「今日の部活が終わったら夜空鑑賞だ!」
なぜか、イキナリ決まってしまうスケジュール。でも特に予定もなく、課題に手をつけるわけでもないので参加。
「やべぇ、キレー」
いつもより遅く部活が終わり、スポーツ飲料を片手に校庭の真ん中に大の字を書いて寝転がって見た空は、想像以上に煌めいていた。
何もかも奪い去っていくような空の広さに、輝きを失わないようにと光を照らす月と星達。
俺は言葉が出なくて、ただ見上げるだけだった。