心さん、そろそろ俺にしませんか?
「お前、何走者なんだ?」
「俺、5走者っす」
「後半だな!あたしは1走者だ!」
「肝心な役目っすね。コケないようにしてくださいよ」
「バカやろ、あたしを誰だと思ってる!」
少し茶々を入れたら、むうっとした顔をして反発した心さん。
……超可愛いし。
「お前こそコケんなよ?ブチが期待してるぞ!」
「キャプテンの名前出されると、プレッシャーなんすけど」
「ははは!原田なら大丈夫だ!」
イチが他の先輩達と話してくれているから、俺は心さんと2人で話せている。イチ、超感謝してるぞ。
「……不安なんで、俺のことも応援してください」
恥ずかしさはあった。だけど、西川先輩だけじゃなくて、俺のこともって思ってしまったんだ。
「いいよ!応援するからなっ」
この笑顔だけで頑張れそうな気がした。
そして、各チームごとに分かれることになり、心さん達と離れる時だった。