心さん、そろそろ俺にしませんか?
その後は学校に戻って解散になった。俺が帰宅後、風呂にも入らずに爆睡したことは言うまでもない。
翌日、早朝にシャワーを浴びた。やっぱり風呂は夜にはいるべきだって体感した。
「優生~おはよう!」
台所から母ちゃんが顔を覗かせる。
「おはよ。今日遅出?」
「うん!優生の試合の応援に……」
「あー、昨日で負けたわ」
「え?嘘!?勝てますようにってお弁当作っちゃったよ~!」
机の上に広げられている、海苔で書かれた『優生、勝利!』の文字が際立つ、弁当箱があった。
「てっきり勝ったもんだと思ってて」
「いいよ。これ持ってく」
久々の母ちゃんの弁当だし、勿体ないし。
「じゃあ今日は学校?」
「違う。応援」
「あら~、それじゃあ勝利!は間違ってなかったわね♪」
あー。まぁそういうことにしとくか。