プレゼント
そんな柴季は、店を出している。
服を売っている所だ。
名前は、《姫貴》。
人気が高く、安いと評判だ。
「あぁ。那久太と行くな。」
素っ気無い返事をすると、いきなり泣き出す永橋。
こう言う所は雫に……って、駄目だ。
どうしても比べてしまう。
…雫…
…雫…
どうか君が、
幸せでありますように。
そんな思いを込めて、空を見上げた。
*****
「那久太。暇か?」
那久太の席まで行くと、何より先に問い掛けた。