プレゼント
「あ?あぁ。全然暇だぜ!…何かあんのか?」



いつも通りの那久太。


…に見えるけど、おかしい。



「何かあったろ?」



問い掛けたところで、答えるはずもなく。



「…ったく、叶わねぇや。雪斗には。」



観念した那久太は、



「場所を変えよう。」


とだけ言って、ファミリーレストランに向かう。



「サボっちまったな…」



真面目に登校だけはしている僕達は、サボることが無かった。



「あぁ。」



悲しそうな表情に、僕は何も言う事が出来なかった。



チリン。店に入ると、小さく鳴る。



「お客様、こちらの席へどうぞ?」



案内の定員。



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