プレゼント
…那久太は、切なそうな目で店員を見つめていた。
「那久太…。好きなのか?彼氏がいる店員さんが。」
那久太は驚いた顔で僕を見つめる。
「何で…」
「…分かるよ。普通。…だよ、ダチだしー。」
那久太は目を潤ませて、ただ、ひたすらに
「ありがとう。」
そう、言った。
そして、何度も言った。
「諦めたい。諦めたい。」
…―――――と。
プルルルルッ。電話をかける。
「あ?誰にかけてんだ…?」
不思議な顔をして聞いてくる。
「…新堂、雛菊、永橋、遊ぼうぜ!」
電話の先には、【新堂 明流渡】や永橋、【最中 雛菊】がいた。
「よし。」
僕は電話を切ると、笑顔でいった。
「那久太。クラブだ!弾けようや!!」
外を見ると、真っ白な雪が降っていた。