咲く*ラプンツェル
───ピュッ
「ぶっ」
「赤っ!!!」
…飛び出したのは、赤い液体。
透真の顔面をめがけて、目を瞑るヒマもないくらいすごい勢いで。
「──とうまっ!?」
駆けつけようとするけど、足が動かない。
床に縫いつけられたみたいに、床から足が離れなかった。
「えっ、何これ足っ」
わたしが床と格闘してる間に、透真が小さく息を吐いてしゃがみ込んだ。
「命中ー! どうよどうよ! 透真どうよ!?」
水でっぽうを持ったまま両手をあげて、純ちゃんはとってもご満悦。
にこにこ笑顔でしきりに透真をのぞき込んでる。
なんだったの、さっきの真っ赤な液体!
「な…っ これいってぇ!!」