咲く*ラプンツェル




「…行きましょう、心」

「どこに…っ」

「どこかに」




黙ってる透真を素通りして、純ちゃんはわたしの腕を引く。



ねぇこれ。

物語のラストは、まさか───




「透真…」

「…みえない」



王子さまは失明して



「…見えないよ、心」



失意して、



「ほら心、行きましょう」

「とうま…っ」



塔から身投げして、じさつ?







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