なんで俺じゃあかんねん


結局学校に着いたのは、始業から10分遅れてだった。

とりあえず職員室に遅刻届をとりに職員室へ。


「10分くらい、許してくれんかな~?」

「ええから、はよ入るぞ。失礼しま~す。1年5組の坂井です。」

「失礼します、2年1組の坂井です。」


言ってから葵と顔を見合わせる。


「なんか、同じ名前名乗るんて嫌やな・・・」

「しょうがないやん。あたしだってそう思ってたとこや。」


俺らはそのまま職員室に入った。


「あの~すいません、遅刻したんですけど・・・。」

こういうときって、誰に言えばいいんや?


「おお!坂井。」

オロオロしてる俺たちに、一人の男の教師が近寄ってきた。

体格は普通、身長は高め。年は30くらい。

男バスの顧問。


「あ、先生!」

「え?葵も先生のこと知ってんのか?」

「だって担任やもん。」
そうやったんか・・・。

「ハルは、顧問やから知ってるんやろ?」

「うん。顧問ってよく知ってるな。」

「真田くんが言ってたから。」


・・・・よりによって、あいつかよ。

けっ・・・




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